トレッキング中の過ごし方のイメージがわかず不安な方のため、トレッキング中のいろいろをまとめてみました。
1.食事
→朝昼夕食・休憩時
→おいしいメニューは?
→和食でないとダメな方は
→ロッジで自炊は可か否か
2.トイレ
3.ロッジ
4.寝袋他備品レンタル
5.電気・ネット事情
6.チップ
→チップの習慣はある?
→相場は?
→余談
食事を含むプランのお申し込みの場合は、食事は宿泊ロッジおよび休憩ロッジで、メニューの中からお好きな物をお選びいただけます(一部メニューを除く)。ロッジでは、注文を受けてから食材調達することもあり、出来上がるまで時間がかかることも多いため、余裕をもって注文してください。
朝:出発前、宿泊したロッジでおとりいただきます。前夜のうちに注文し、おおよその食事予定時刻も指定しておきます。朝食時は、調理に時間のかかるメニューも注文不可であることが多いです。「ダルバート」も早朝などには注文不可となります。
昼:通常は、昼食時には宿泊予定のロッジに到着していることが多く、のんびり注文していただくことが多いです。しかし、昼食後も食後も行動予定の場合は、みなが同じメニューを注文されるとスムーズです。
夕:宿泊ロッジ着後すぐに注文しておきましょう。おおよその食事予定時刻も指定しておきます。
休憩時:トレッキング中、次の目的地に到着するまで2~3回休憩を取ります。道中の茶屋(ロッジ)を利用します。ブラックティーまたはミルクティーをご提供しています。ブラックティーといっても通常砂糖入りですので、砂糖なしがよい場合は、事前にガイドにお伝えください。
どのロッジでも、ネパール料理以外にも様々なメニューをそろえています。日本人トレッカーに比較的ウケがいいのは次のメニューです。
日本食でないとダメ、という方は、フリーズドライ製品、携帯用しょうゆ、フリカケ類、お茶漬けの素などをお持ちになるとよいでしょう。ネパールでも主食は米ですので、トレッキングルート上では、ご飯は一応注文できます。長粒米でパサパサしていることが多いですが、しょうゆやフリカケ、お茶漬けの素などでごまかしながらお口に入れることは可能かと思います。
結論から言うと不可です。木造建築のロッジが多く、火事になることを防ぐために禁止しているところがほとんどです。「自炊禁止」「屋内でのガス利用禁止」の貼り紙があるところも多いです。
ロッジは、宿泊客が飲食をしてくれて初めて利益が出ますので、食事を利用しないお客様を好みません。食事を注文されない場合の宿泊料金は通常の倍以上の設定となっており、注意書きが貼り出してあるか、メニューに記載があるところがほとんどです。
トイレは共用となり、屋外の別棟にぼっとん便所が設置されているロッジが多いですが、新しいロッジでは客室内に様式トイレを設置しているところもあります。
しかし、水タンクのレバーを押しても水が流れなかったり。便座がなかったり、水回りが汚かったりと、部屋にそういう使えないトイレがあるよりかは、別棟にある共用ぼっとん便所のほうが使い勝手が良いことも多いです。(筆者も、部屋に汚いトイレがあるくらいなら、別場所にある共用を使いたいタイプです)
トイレットペーパーは常備していないトイレも多いため、持参されることをお勧めします。また使用後は流さず、添え置きの汚物入れに捨てるようにします。流すと詰まることがあります。
持参するトイレットペーパーは、かさばらないように芯を抜いてつぶし、芯があった場所に紐を通して首から掛けられるようにしておくと、用を足す際、手がふさがらず便利です。(筆者は、トレッキングに限らず、ネパール国内どこに行くときにもこのようにして持参します)
ぼっとん便所には、隅に汲み置きの水が置かれており、これを流すことができます。本来はこの水は、用足し後トイレットペーパーを使わず、左手を使い直にお尻を流す流すネパール人向けに用意されています。
ただし、冬季は汲み置きの水が凍っていることもあるので、用足し前に確認するとよいでしょう。
一般的に、造りは非常にシンプル、客室には幅の狭いベッドがある程度です。トイレやシャワールームなどは共用となります。
基本アメニティ用品はありません。タオル、シャンプー、石鹸もついていません。山の中のロッジはこれが当たり前です。ヘアドライヤーがないことにクレームを出される方が稀にいらっしゃいますが、そもそも電気が引かれていないロッジも多いのにヘアドライヤー!?ご旅行先を間違えているのではないでしょうか。
なお、1泊100ドル以上する高級ロッジではタオルやせっけんなどは備えがありますが、諸外国のホテルのようなクオリティではありませんので、くれぐれもご理解くださいますようお願いいたします。
シーズン中(10月~11月、3月~4月)はどのルートも混雑し満室となることが多いです。ロッジ側がすべて相部屋扱いで提供しており、追加料金を支払っても一人一室での利用はできないところがほとんどです。大人数のグループであれば事前予約を受けてくれるロッジもありますが、1~2人のみのための事前予約制度はありません。
特に混雑期のアンナプルナベースキャンプ方面(チョムロン~アンナプルナベースキャンプ間)や、エベレスト方面タンボチェ以降はシーズン中の一人一室利用はほぼ不可能です。
客室には薄手の敷布団はあります。掛け布団は混雑時には配給されないことがあります。寝袋を持参し、布団をマット代わりに使用します。
温水シャワーを備えているロッジも増えていますが、たいていは有料及び共用となります。標高の高い場所でシャワーを浴びますと、体調を崩しやすくなりますので、シャワーは控えるようお願いしています。
シュラフやダウンジャケット、その他トレッキングに必要な備品をレンタルしたい、というご要望をいただきますが、弊社ではこれら備品を管理を仕切れないため、レンタル業務は行っておりません。必要であれば、カトマンズのタメル地区や、ポカラのレイクサイド地区のレンタル店へご案内することは可能です。
ただし、ご案内するレンタル店は、弊社が提携している店ではありません。基本的には、お客様のご宿泊先に近い、目についた適当なところにご案内しています。
レンタル店ではモノの管理が悪く、寝袋やダウンジャケットの場合は、洗わないで使いまわすものもあります。このため、レンタル店でレンタルされる場合には、ガイドに任せず、お客様ご自身でモノを手に取りさわり、目で確認し、納得した上でレンタルするようにしてください。
「借りたものが汚かった」「ガイドが連れて行ってくれた店にハズレをつかまされた」というご指摘をいただくことがごく稀にありますが、弊社では、お客様の確認なく、レンタル品をご用意することはありません。ガイドには、レンタル店でモノを借りる場合は、必ずお客様と一緒にレンタル店まで行き、借りるモノをお客様にしっかり確認していただくよう指導しています。
それにも関わらず、ハズレをつかまされたりする場合、それは誰の責任になるのでしょう?ご自身で借りるモノを、なぜご自身の目で見て触ってしっかり確認しなかったのでしょう?皆が嫌な思いをしないよう、ご自身がレンタルされるものは、ご自身でしっかり確認し納得した上で借りるようにしてください。借りたものが納得のいかないモノであった場合、それは、確認を怠ったお客様の責任だと考えます。
このようなイヤな思いをしないためには、すべて日本から納得のいくものを持ってこられることをおすすめいたします。
高地では電機が引かれていないところもありますが、太陽光熱発電で補っています。しかし通電エリアは共用スペースに限られ、客室には電気がないこともあります。
デジカメの充電は、部屋に電気が通っていてプラグ差込口もあれば無料、ない場合は有料となります。受付にある電源で充電するため、ロッジのスタッフに携帯などを預けなくてはなりません。
太陽光発電では、充電できるのは日没後~翌朝日の出前に制限されることが多いです。他にも充電時間が決まっていることがあります。
wifiを使用できるロッジが多くなっています。エベレスト方面、アンナプルナベースキャンプ方面は有料、アンナプルナ外周コースのマナンあたりまでは無料で提供するロッジが多いです。
SIMフリー端末をお持ちの場合は、ネパールのプリペイドSIMカードを利用する方も増えています。国営ネパールテレコム社、または民間Ncell社のSIMが有名です。旅行者でもパスポートと顔写真さえあれば、すぐに&安価で契約できます。カトマンズ空港国際線到着ターミナル内に販売カウンターがありますので、そちらで購入するのが手っ取り早いです。
通じやすいのは一般的に次のSIMです。
トレッキング日数、参加人数にもよりますが、仮に、お客様お一人で参加される場合に渡す目安は次の通りです。
ガイド 1日あたり 1000ルピー~
ポーター 1日あたり ガイド分の半額~同等くらい
また、トレッキング開始地点まで貸切車を利用した場合は、ドライバーにもチップを渡す習慣があります。
走行時間1時間ほど 片道 500ルピー
走行時間5時間以上 片道 1000ルピー
この額はあくまでも目安です。こちらにトレッキング日数をかけて計算し、切りのよい額をお渡しいただくのが一般的です。
1~2名の個人ではなく、数名以上のグループの場合は、上記目安×2倍は最低必要です。
道中、予定外の働きをしてくれたときなどは、その都度特別チップをお渡しいただけますと、その後も頑張って働いてくれると思います。
通貨は、ネパールルピーですと使い勝手がいいですが、USドル、日本円など、なんでもかまいません。
トレッキング最後の日にお渡しいただくことが多いです。
非常に残念なことなのですが、「日本人はチップをくれない」というのは有名な話で、ルクラなどの現地ポーターたちの間では、「日本人1人のトレッカーには付かない方がいい(チップをもらえないから)」というのは定説になっています。特にシーズン中(10月~11月、3月~4月)には、気前よくチップをくれる欧米人グループが次から次へとやってくるため、割に合わない日本人の少数客についてくれるポーターを探すことが非常に厳しい状況です。
「日本にはチップの習慣がないから、渡すタイミングや額がわからない。日本人の気持ちを汲んで、チップ込みのトレッキング費用を設定してほしい」「ネパール人もかつては日本人のようにチップの習慣などなかったはずだ。金銭ではなく、感謝の気持ちを共有できるのが重要ではないか。最近の若いガイドやポーターはすぐに対価を要求するので気に食わない」というような昭和の理想論を語る古いお客様もいらっしゃいますが、時代は変わっております。ご理解ください。