ガイド、ポーターについて

 

弊社では通常、ガイド1名+ポーター1名以上をつけるトレッキングのみ手配しています。ガイド兼ポーター1名だけ、とか、ポーター兼ガイド1名だけが同行するトレッキングの手配はしておりません。

 

例外として、お客様の海外登山経験が豊富で、4000m以上の高地へ出かける際にもいつも荷物は自分で背負い、体調不良になることもない、というような経験のある方の場合に限り、過去の登山例をお知らせいただければ、ポーターが同行しないプランの手配もいたします。

 

これは、お客様のお荷物はご自身で背負うことを条件としており、ガイドがポーター業務も兼ねる、ということではありませんので、ご了承願います。ガイドは通常、緊急時以外はポーター業務は兼ねないからです。

 

過去、私たちが会社として未熟だったころ、お客様のご要望にはなんでもお応えしなければ、と、安全面を軽視し、ガイド兼ポーターを手配したことがありました。そのうち何度か、お客様が高山病にかかり、緊急下山が必要になりました。

 

緊急時には、通常、ガイドとポーターが役目を分担しレスキュー手配を取ります。しかし、ガイド兼ポーターとしての1名しか同行していないと、ガイドがお客様とお客様の荷物の両方を背負いながら下山をすすめる必要があります。並行して、カトマンズと連絡をとりレスキュー手配をする必要も出ますが、その際、お客様のもとを離れて作業をする必要が出ることがあります。お客様のそばを離れるということは、下手するとお客様の命にもかかわることです。大げさなことを言っているのではありません。

 

緊急時には現地でポーターを臨時雇用すればいいじゃないか、とお考えのお客様もいらっしゃるのですが、トレッキングシーズン中には、他社さんのポーターは周りにたくさんいても、皆すでに仕事中で、手が空いているポーターを見つけることは難しくなります。また、主要ルートでない場合は、人自体がいないこともあります。実際に、緊急時に現地で追加ポーターが必要になったものの、宿泊ロッジでは手配できず、隣のロッジにも人手がなく、近所の集落にまで声をかけにいったが、そもそも人自体がいない、という緊迫したケースも経験済みです。 

 

また、ポーター兼ガイドについては、お客様と認識の違いでトラブルになることが多々あります。ポータ兼ガイドは、あくまでも「ポーター」でしかなく、ガイドとしての責任はありません。お客様に何かあった場合も、ポーターに、ガイドとしての責任を追及することはできません。しかしお客様は、ポーター兼ガイドにも、ガイドとしての責任を要求されます。このような誤解やリスクを伴うことは、弊社ではしたくありません。

 

上記のような理由により、ガイド兼ポーターや、ポーター兼ガイドの手配はしておりません。

 

ガイド兼ポーターや、ポーター兼ガイドをお探しの方は、どうか他社さんを当たってくださいますようお願いいたします。

 


ガイドの必要性

ネパールトレッキングにガイドは必要か?

「ネパールのトレッキングにガイドは必要?」という声をよく聞きます。単独ネパールトレッキングの経験がある方が「ネパールのトレッキングルートは迷う場所もないから、ガイドもポーターもいなくて全く問題なし」と気軽に回答するケースもよくあります。

 

確かに、ネパールのトレッキングルートは、一部を除いて道に迷うような場所は少ないため、「道に迷うか迷わないか」という点だけを考えれば、1人で歩いても問題ないと思います。

 

しかし、ジャングルの多い、人気の全くない山中では、なんらかの事故にあう可能性も否定できません。それは、自分の不注意から起こる遭難かもしれないし、山賊に遭遇することかもしれない、はたまた、地元の人たちがグルになり単独外国人を狙って金銭を奪ったりレイプしたりした後殺害し死体は谷底に捨て証拠隠滅する、というケースも、ないとは言えません。実際にこれに近いケースは過去起きています。

 

地元の山に詳しい現地の人でも、山の中のうっそうとした森の中は、1人ではなるべく歩かないように気を付けています(特に女性)。

 

海外旅行中、身の安全のため、街中では人気のない場所での独り歩きに気を付ける旅行者も、トレッキングには何の不安も抱かず1人で出かけていくなんて、矛盾していませんか。

 

毎年何人かは単独トレッキング中に行方不明になったケースが報告されています。出かけるときには必ず身元のはっきりした信頼のおけるガイドやポーターを付けて歩くことをお勧めしますが、雇用費に無駄なお金をかけたくない節約型旅行者の方は、せめて、一緒に歩く仲間を見つけて、2人以上で出かけることをおすすめします。 

 

女一人でガイドを同行させたら逆に危険じゃない?

「ガイドを付けたほうがよいのはわかった、でも、女性1人でガイドを雇ったら、むしろ危険じゃないの?」というような質問を、時々女性1人旅のトレッカーの方からいただきます。確かに、身元のはっきりしない流しの自称ガイドを格安で雇ったら、トレッキング中セクハラを受けたり、レイプされそうになったりした、というようなケースを時々耳にします。

 

 

でもそれ自業自得ですよね? だってそうでしょう。日本でだって、道で声をかけてくる身元の知れない男性と一緒に、日本の山の中に入っていったりしないですよね? 仮に一緒に出かけた場合、何かされても自分にも非があったと認めざるを得ないのではないでしょうか? むしろそれが目的で身元の知れないガイドを雇って、何か起きることを期待しているのであれば、こちらがとやかく口出しすることではありませんが。

 

いずれにしても、代理店所属のライセンス所持ガイドを雇う場合は、このような心配はまずないといえると思います。

 

ただし、いくら代理店所属のガイドでも、空港やタメルの客引きに連れられて行った先の代理店などで雇うガイドの場合、上記のようなトラブルも時々あるようです。もちろん、トラブルなく気持ちよくトレッキングを終えられることもあるようですが。

 

きちんとした会社に所属しているガイドは、自分のクビもかかっていますので、お客様からの苦情が出ないよう出来る限り丁寧に接します。ガイドと生理的に合わない、ということは残念ながらあるかもしれませんが、意図的にお客様に悪意を働くことはまずありません。

 

私が弊社のガイドのことを自負しても真実味に欠けますが、弊社のガイドたちも、お客様からはおおむね好評をいただくことがほとんどです。また、私自身も女性であるため、女性のお客様には特に行動に気を付けるよう、言い聞かせております。また、お客様には事前にガイドのプロフィールおよに、既婚か未婚か、という情報までお知らせしています。若い女性の方には、既婚ガイドをお付けするようにしています。