<お願い> 2024年7月
古着の寄付に興味を持っていただきありがとうございます。
現在、郵送や宅急便での受付は休止しており、カトマンズまでお持ちいただき、直接受け取らせていただける分のみ対応しております。
理由は、海外からの小包は、ネパールで受け取る際に、中身を開封させられ、たとえ個人使用のものであったとしてもすべてに関税がかけられます。衣類に関してはかつては関税額数百円相当で済んでおり、個人的に負担しておりましたが、近年関税額が高くなり、量や内容物によっては1万円相当近くかかることも出てきてしまいました。
これだけの額があれば、ネパールで新品を何着も購入できるため、本末転倒です。
「ものを大切にしたい」という思いから、古着の寄付は今でもありがたく受け付けておりますので、カトマンズまで手持ちで運んで下る方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡ください。ありがたく受け取り活用させていただきます!
古着の募集については、弊社代表日本人と、ヒマラヤン・アクティビティーズのネパール人スタッフたちの個人的な活動として行っています。日本の一般家庭で日の目を浴びることなく眠っている古着をネパールで役に立てたい、と思ったのが、募集を募ることになったきっかけです。
過去、カトマンズ周辺の学校、施設、村をはじめ、スタッフたちが住む村などへ寄付してきました。そのほか、災害のあった地域へ、ネパール赤十字や新聞社を通して届けてもらったことなどもあります。
「ネパールで一番貧しく弱い立場の人たちに寄付している」と誇張宣伝するボランティア団体も多いですが、私たちはそのようなことは言いません。一番の目的は「もったいない精神」からくる、「日本で捨てられるハメになった衣類をネパールで再活用させたい」ただそれだけです。
ですので、いただいた衣類が必ずしも「ネパールで一番貧しい人」のもとに届くとは限りません。ごく普通の一般庶民に来てもらうことになることも多々あります。ただ一つ言えるのは、どのような人たちの元に届くとしても、皆とても喜び、大事に末永く再利用してくれる、ということです。
活動は、本業の手の空いたときに、私たちの負担にならない程度に、そして、無駄な経費をかけずに、行っています。
ネパールにある多くの旅行会社が「利益の○%は恵まれない人たちに寄付している」と豪語していますが、私たちはそのようなことも言いません。でも、古着を郵便局で受け取る際に必要になる関税や、届ける際に必要になる交通費、作業費などは利益より賄っています。
果たして、こんな中途半端な方法でよいのか、と思うこともありますが、物を大切にする、という観念から考えると、決して間違っていることをしているわけではないだろうと思い、続けています。このような私たちの考えをご理解いただけるようでしたら、ご連絡いただければ嬉しく思います。
基本的に、どのような古着でもありがたくいただいております。季節、性別、年齢等を問いません。
ネパールにも日本の四季に似た季節があります。夏は暑いですし、冬は寒くなります。また、標高3000m以上の山の中に住む人たちもいますが、このような場所では年間を通じて防寒着が必要ですし、逆に、南ネパールに住む人たちには、涼しい服が必要となります。このため、夏物も冬物もありがたく活用させていただきます。
はい、大丈夫です。かつては、女性は民族衣装を着ることが多く、女性の衣類の引き取り手が見つからないこともありましたが、最近では洋服を着る女性の方が多くなっており、どのようなものでも喜ばれます。
はい、大丈夫です。着古しているもの、デザインの古いものなどもでも問題ありません。日本国内で、日本人を相手に寄付する際には断れるような物でも、たいていは再利用させていただいています。ただ、目に余るような汚れや穴などがある場合は、ぼろきれとして利用させていただくことも稀にありますが、最後の最後まで無駄なく活用させていただいています。
日本郵便の船便をご利用になると、到着まで日数はかかります(最短2ヶ月~)が、送料は他の方法と比較しお安くなるようです。送料については、寄付してくださる方のご負担でお願いしております。
他にも、日本郵便のEMS便や、DHLなどの国際宅配便サービスをご利用いただく方法もあります。送料は非常に高いですが、到着まで一週間ほどと早いです。
しかし、高い送料をご負担いただけるのであれば、その分の現金をご寄付いただいたほうが役に立つのが実情です。物価が比較的安いネパールでは、高い送料分で、新品の服を何着も買うことが出来るからです。
また、こちらに早く届いても、仕分け作業は私たちの手が空いたときにすることになり、しばらくは手をつけられないこともあります。
このため、時間はかかっても送料は少なくてすむ船便をご利用いただくのがよいのかな、と思っております。
日本郵便の船便をご利用になる場合、船便とはいいましても、ネパールには海がないため、まずは日本からインドのコルカタまで船で運ばれ、その後、陸路ネパールまで運ばれます。
このため、インドやネパールの政情によっては、到着までの日数が延びてしまうことがあります。2015年秋から2016年春頃まで続いた、インドによる経済封鎖の際には、国境が封鎖されており、到着まで1年近くかかったこともありました。
日数はかかってもたいていは無事に受け取ることができますが、過去何度か荷物が行方不明になってしまったこともあります。せっかく送っていただいたものを受け取ることができずに悔しい思いもしましたが、経由地のどこかで誰かが荷物を開け、衣類を再利用してくれているに違いない、と思うことにしています。
ネパールでは郵便物配達システムがないため、皆様からお送りいただいた荷物は、郵便局で受け取ることになります。
写真は、郵便局の小包置き場(倉庫)内。自分の荷物は、自分で探します。向かって右、紺色の服を着ているのが弊社スタッフ、奥の2人は郵便局員です。
郵便局では、一度局員の前で荷物を開封し、課税のためにチェックを受ける必要があります。
課税額はあいまいで、ダンボール1箱につき日本円にして平均800~1000円ほどとなりますが、質のいい衣類や、局員の目を惹くものが入っていると高くなる傾向にあります。
最近はほとんどなくなりましたが、かつては、局員好みの服が入っていると、「これ、ほしいなあ~」とあからさまに要求してくることがありました。その代わり、課税額を安くしてあげるよ~、と。
以前は、このような要求を退けていたこともありましたが、局員が衣類を有効利用してくれるのであれば、かたくなに拒むほどのことではないのだろうか、と思うようになりました。
私たちが古着を集め、現地の人に寄付する目的は、対象者が「貧しい人」でなくても、日本で廃棄物同然となっていたものを、誰でもいいので、有効的に再活用してもらいたい、ということ。
このような目的からすると、郵便局員が、気に入った古着を大事に着てくれるのであれば、それはそれで、理にかなったことであり、間違いではないのではないだろうか、と思うのです。
受取手続きでは、ネパール語表記の用紙に受取人名や連絡先を記載し、身分証明書のコピーを提出する必要があります。
一か所のカウンターでは終わらず、書類を記載する部屋、荷物を受け取る部屋、荷物の中身チェックする部屋、関税を支払う部屋、とあっちこっちを行き来する必要があり、ひとつの荷物を受け取るのに、早くて30分、遅いときは1時間ほどかかることもあります。
無事荷物を受け取ったら、なるべく移動費のかからない方法でオフィスまで運びます。
時にはスタッフが、スクーターの足元にダンボールを積み上げて、写真のように運んだりも。
荷物を事務所まで運んだ後は、しばらくは事務所内の物置においておくこともあります。スタッフの手が空いたときに、一度に仕分けをします。
仕分けした衣類は、規制するスタッフたちに渡して、自身の出身地まで運んでもらいます。その後の衣類の行方(どのような人に、どのような衣類が渡ったか)については追跡しておりませんが、現地の人たちに喜んでもらっていることは事実です。
写真は、子供用フリースを喜んで毎日着続けてくれた村の子供です。
こちらは、いただいたベビー服を赤ちゃんに寄付させていただいた時の様子。赤ちゃんのお母さんは、まだ10代半ばのあどけない女の子でした。お母さんが着ている前あわせの服は、ネパールの伝統的なシャツで、チョロといいます。
ご協力ありがとうございます!